Swiftech MCX462-B HeatSink review 
made in USA
2002/Apr/7


Socket A用の巨大なクーラーを入手しました。
Swiftech MCX462-B HeatSink です。
見るからに凄いクーラーですね。
今回 マラッカさんの ご協力によりお借りすることができました。
この場をお借りして お礼申し上げます。
さて どんな結果になるか楽しみです。

はじめに

このクーラーは通常の FCPGA Pentium3でおなじみのバネによる取り付けと違い 4本のネジによって 基盤に取り付けるタイプです。

巨大以外に もっとも目を引くのは ヒートシンクのフィンの形状です。後述しますが 一般的な 板形状のものとは違います。
ヒートシンクのベース部分は 最近は当たり前になってきている 銅板が使われているようです。
厚さ8mm、7.5cm角と非常に重厚です。
その上には 写真を参考にしていただくのが一番説明が速いのですが ネジのような形状を持った円柱状のアルミ製フィンが 取り付けられています。

       

メーカーのテストによると、ASUS A7M266、Iwill KA266、EPoX 8KTA3などでの実装実績を掲載されておりますが やはり Epox EP8K7Aで実験してみたいと思います。

★ MC462-B(Swiftech)
http://www.swiftnets.com/

仕様
ヒートシンク
*CNCが加工、C110銅ベース、 3"W x 3"L x .375"H 、平面度は、0.001以下、 micro surface finish 8
*371ピンの高熱伝導率アルミニウム合金(6063)製フィン
*外形 3"x3"x1.56
*重量 ファンなし 20oz(560g)
 


使用ファン(参考データです。性能 騒音を保証する値ではありません)

CPU FAN1 SANYO DC Pico Ace 25 (0.11A)109R0612H402 約3800rpm規格 最大風量0.53m3/min 、音圧レベル28dB

CPU FAN2 MELCO (kanie 294M付属品(0.22A) 約5400rpm、音圧レベル38dB

CPU FAN3 HUKURYO (ケース付属(0.18A)


実験

今回の実験方法に関しては 非常に迷いました。
というのは ファン形状が 8cm角を装着できるわけですから 風量は間違いなく他の通常の6cm角を使った ヒートシンクより冷えて当然です。
というわけで 今回は ファン無しを入手したわけですし、ファンは何でも購入できるわけですから あえて装着対象外の 6cmファンで ヒートシンクの性能を比較してみました。
これは MCX462-B にとって 不利ですよね。でも あえて 他のreviewサイトとは 異なった評価をしたいため 取り組みました。

1,比較対照 kanie 294M

2,ファン kanie付属ファン(他のファンも 一応装着してみました)

3,午後のコーダベンチ 30分(CPU負荷100%) 放置後 BIOSに戻り 温度を比較

ヒートシンク ファン 100%負荷
放置時間
周囲温度 システム温度 CPU温度 CPU温度と
システム温度の差
294M MELCO 30分 13度 18度 27度 9度
294M MELCO 10分 13度 16度 25度 9度
MCX462B MELCO 30分 13度 18度 25度 7度
MCX462B SANYO 30分 23度 27度 34度 7度
MCX462B HUKURYO 30分 13度 18度 28度 10度


装着風景                   放熱フィン 及びマザーボードへの取り付けネジ

  

マザーボード側の 取り付けナット     取り外し後のCPUへの当たり具合
 

考察

実験結果は見ての通り 約2度294Mより冷えました。
誤差もありますので 1−2度と言ったところですが 何度やっても同じ結果になりました。8cmファンでケースに付けてあった 静かなファンでは 冷えが悪かったのですが 多分風量が無いとフィンの形状的に暖まった空気が逃げにくいのではないかと 考えます。

この ヒートシンクの性能を引き出すためには騒音は我慢して風量風速がある高速ファンを選ぶと良いと思います。

8cm角の高速ファンを使ったらどうなるのだろうかと ちょっと ワクワクしますが・・・(^^;
前述のように今回はあえて 同じファンで挑んでみましたので ご了解願います。

問題点としては
1,取り付け 取り外しが非常に面倒
2,重量が重く、形状が大きい
3,高価

と言ったところです。取り付けに関しては 逆に強力なクリップ部分の欠けなどによる脱落の心配が無くこれは 常用するユーザーさんには良い面だと思います。

コストパフォーマンスからすると kanieに比べ 比較にならないほど高価ですが、 とにかく 1℃でも冷やしたいユーザーさんは一度は試してみたいヒートシンクですね。
こう考えると 高性能ヒートシンクを非常に安価に販売されているkanieさんの技術力は凄いとあらためて感じました。